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「制度はあるのに、届いていない」——障害福祉の一次情報を読み解く「福祉参謀室」を始めます

はじめまして。「福祉参謀室」室長の、りくと申します。

「室長」と名乗っていますが、部屋にいるのは私ひとりです。障害福祉サービス事業所の経営者・管理者の方が、忙しい毎日のなかで読み解けずにいる制度の話を、代わりに調べて、整理して、お渡しする——そういう「参謀室」のつもりで、この場所をつくりました。

最初にお断りしておくと、私は税理士などの資格者ではありません。ふだんは、障害福祉サービスの事業所をまわって、会計・経理・財務まわりの仕事をしている実務者です。だからこの場所で個別の税務相談や報酬請求のアドバイスはできませんし、しません。書くのは「制度の一般的な解説」までです。

それでも書こうと思ったのには、理由があります。

「制度はあるのに、届いていない」をずっと見てきた

障害福祉の制度は、よくできていると思います。処遇改善加算ひとつ取っても、現場の人手不足に本気で向き合った設計になっている。

でも、現場をまわっていて毎回感じるのは、制度の情報が「読み解ける形」で現場に届いていないということです。

告示、通知、Q&A、検討チームの資料。一次情報は全部公開されています。無料です。誰でも読めます。——建前上は。

実際には、A4で何十ページもあるPDFを、日中は利用者さんの支援に走り回り、夜は記録を書いている管理者さんが読み込むのは、現実的ではありません。結果、「加算、取れるはずなのに取っていない」「要件を誤解したまま運用している」「改正を知ったのが施行の後だった」——そういう場面を、本当にたくさん見てきました。

制度は、知っている人にしか味方をしてくれません。それは少し、悔しいことだと思うのです。

なぜ障害福祉なのか

仕事だから、というのが半分。もう半分は、個人的な理由です。

私の家族には、障害のある者がいます。だから福祉サービスを「提供する側」の経営の話も、「利用する側」の家族の気持ちも、両方が自分ごとです。事業所の経営が安定することは、めぐりめぐって、うちの家族のような利用者の暮らしが安定することだと、わりと本気で信じています。

この「福祉参謀室」で書くこと

書くときのルールを3つ、自分に課します。

  1. 必ず一次情報にリンクする。出典のない解説は書かない
  2. 「公式見解」ではなく「解説」だと、毎回明示する
  3. 間違いは隠さず直す。修正履歴を残す

更新の頻度は約束しません。その代わり、改正や大事な通知が出たら、必ず書く。これをお約束します。

さいごに

連載「制度の行間」の第1回は、ちょうど今月施行された「処遇改善加算の令和8年6月改正」を取り上げます。3年に1度の定期改定を待たずに行われた、異例の期中改定。現場が押さえるべき変更点を4つに絞って整理しました。

忙しい毎日の、すきま時間に読める長さで書いていきます。どうぞよろしくお願いします。

福祉参謀室 室長 りく

この記事は制度の一般的な解説であり、個別の税務・労務・報酬請求に関する助言ではありません。具体的な判断は一次情報および所管自治体・専門家にご確認ください。

→ 第1回「処遇改善加算、令和8年6月改正で何が変わった?」を読む